ビストロモンペリエ (重陽を祝う その2)

さて……ここの部分に注目をして頂きたいのですが…(w

「桃と鳥のサラダ風」

今回、パテカンパーニュの付け合わせにちょっと付けて頂いたのですが…
桃の水分を含みつつ…硬い質感を備えた甘さと…鳥の弾力のある肉質が丁度良く噛み合って
「桃」と「鶏」の優しい歯触りがお互い引き立つ感じが素晴らしい。
今度は、ちゃんとサラダの一品としてオーダーをしたいモノ。

「和牛のイチボ」

最近は焼肉でも有名になっている”イチボ(臀部の部分の霜降りと赤味が混じった部分)”のグリル。
”肉が甘い”などと言う陳腐な表現しか出来ないのが残念な部分ですが……
和牛の柔らかさと美味さが存分に引き出されている上に……

「べアルネーズソース」

「お好みで”べアルネーズ”をつけて食べて下さい☆☆☆」
と言うのが…嬉しさの余り泣けてきます(w
もちろん……この”たっぷり”とした分量のべアルネーズソースにも脱帽なのですが…
先ほどの「イチボの肉」につけて食べると、べアルネーズの柔らかいバターの味と白ワインの酸味が折り重なって
「肉の旨味」の世界を超えた新しい世界が広がって行く事を感じると……
”素材を統合して新しい世界を導く”……”フランス料理のソース”と言うものに…「シャッポを脱ぐ」事になる訳です。

「鴨のオレンジソース」

「”鴨のソース”は何に致しましょうか?」……と言う掛け声と共に……
嬉しいやら困ったやらで……(・▽・):「オレンジソースで♪」と言ってしまう訳ですが(w
この美しい鴨の照り……火入れの具合の見事さ……などなど…語るべきところは満載ですが……
やはり、べアルネーズと共に…このオレンジソースの見事さたるや……
単にオレンジの甘さと言う事に留まらず…さりげなく苦味を残してある…と言う部分での鴨との出会いは
ちょっとした大人の味を醸し出してくれています。

もちろん…”フランス料理の命はソース”…などと聞きかじった様な事を書く訳ですが…
やはり、しっかりとしたフランス料理を食べた後には、その言葉がはっきりと分かるのも事実な訳です。
「軽い軽い現代的なソース」が良いのか……
「重い重い古典的なソース」が良いのか……
それは…”好みの問題”……と言う事に結局は収斂してしまう部分ですが……
改めて、自分の好みは「古典的なフランス料理」と言う事を再確認する次第なのであります。

(・▽・):「あらうれし ソースをまぶす 悦楽を シカとなくなる 一皿の秋」