正直家のウナギ (小田原 鴨宮)

ウナギに対する渇望感がそうさせるのか?

とうとう……東京を離れて”鴨宮”にまで遠征を…

野田岩」「尾花」と…言わば…定番のお店を食しつつ……

それでも…何か腑に落ちない部分もあり……何かウナギへの決め手は無いものだろうか…?と悩んでいた所……

知り合いの方から「小田原に正直家と言うウナギ屋さんがあるんですよね…ただ…ウナギが出てくるまでに時間がかかりますけどね?」

と言うお話を頂いて……

早速ネットで住所と電話番号を調べてGO♪ (●^o^●)


さてさて……東京から東海道線に乗る事一時間余り……

慣れない道を行くのは意外に時間が重く進みます

と思っていると…車窓からは”青い海”がキラキラと!

あ〜自然だなぁ〜と感じつつ東海道線は鴨宮へ到着

ギラギラの太陽の照り返す様な光を鴨宮のホームで感じつつ……北口へ

テクテクと日差しを浴びつつ…(V)o¥o(V)…ウナギを食べるために”光合成”をするのだ!などと…意味不明な事を口走りつつ(?)

目的の”正直屋”を発見。

綺麗に水打ちされた入口に昔ながらの風情を感じます

さて…高なる想いで入口の扉を開けると……先客の方が2名カウンターで佇んでおられました

ピンピロピンロンピロピロピロピロ……………以下リフレイン……

誰も出て来ない…? (;一_一) ……? ……奥の方では水を流す音がジャブジャブと……まぁ人はいるんだろうけれど…お仕事中ね♪

と困っても仕方が無いので……お店に飾ってあるものを眺めて…お店の情感を味わう……

と言う事をして…7〜8分もしたでしょうか?

奥の方からご主人が登場!♪!

(●^o^●)「12時に予約した東京の金の牛です♪」と名乗りを告げると

(・▽・)/ 「ようこそおいでくださいました」

と私も先客の方の坐るカウンターに着席

御主人はお茶を淹れてくださると、また奥の方へと……

再び…ジャブジャブ〜と言う水音が聞こえて来て

ご主人が大きなザルを抱えて登場♪♪♪

ご主人はおもむろにザルをカウンターの私達の方に傾けてウナギを拝見☆

(・▽・)/ 「このウナギで宜しいでしょうか?」

(●^o^●)「はい」(勿論?この場で「いいえ」とも言えないですがw …しかし…私達に見せるだけあって立派なウナギ達です☆☆☆)


さて……ここから…ご主人は黙々とウナギを取りだしては俎板の上でウナギに釘を打ち捌いていきます

目の前で生きているウナギがテキパキと…しかしゆっくりと…どんどん捌かれていきます

この辺くらいから女将さんが登場〜☆

そして捌かれたウナギの心臓と砂襄を清酒で洗って先ずは先付け

本当は”賀茂鶴”で割ったウナギの心臓と砂襄を味わうのも格別なのでしょうが

なにぶん、ノンアルコールな主義なので…(●^o^●)「すいません、お酒飲めないんで?」と

すると…(・▽・)/ 「じゃあ、水で割ったのに」と言ってミネラルウオーターの中に入れ替えてくれました

(・▽・)/ 「ぐいっと呑んじゃって」と言う事だったので

”ぐいっ☆”と


ここら辺からは女将さんも加わって来ます(w

心臓と砂襄の水割りを飲みこんだ後、ご主人は再び黙々ウナギの串打ちをしていきます

それを一つ一つカウンターで見ると言うのもなかなかに興味深いものであるし

何よりも自分が食べるであろうモノにどの様に手がくわえられていくのか?を見るのは大事な事でもあると思います

食べモノのエッセンス(精)を頂く……と言う部分を直に味わうと言う事でもあるでしょうか?


聞けばご主人は80の齢を超えているとの事……

まさに、「鰻」一筋の仕事の妙が有る訳ですが

先程も書きましたが…そこは…素早くしかしゆっくりと過ぎ去って行く事にそれを感じる事ができるでしょう

そうこうするうちに串打ちも終わり「蒸し」へ

仕事を黙々と進めるご主人と対照的なので女将さん

ウナギを捌く所から始まって焼きに至るまで90分前後……

このウナギが出てくるまでの時間…女将さんのトークがまるで講談師の様に途切れなく続きます…(●^o^●)

これが良いかどうか?は、その場その場で感じ方にもよるのでしょうが

空白の時間をも修行僧の様に目の前にウナギが存在しつつ…しかし未だ食べれない…と言う状況を如何にするか?

と言うシチュエーションを少しでも変化させて楽しんで貰いたいと言う心遣いの現れでもありましょう

清談……もとい政談……を感じつつ

女将さんは喋る手を休めず、お米を研ぎだします

そうです、非常に印象に残る訳ですが……ここ正直屋はウナギの頃合いを見計らってご飯を準備しはじめる訳です

曰く…井戸水から汲んだ水で炊くご飯の塩梅や如何に?…勿論…ウナギも如何に?

否応までも無く…期待が高まる一コマ一コマでありましょう

ご主人は、先程まで備長炭を熾っていたコンロに鍋をかけて鰹出汁を取りにかかっています

(●^o^●)…なるほど…これが用意され出すと言う事は…そろそろ鰻の焼きに入るのかな?

そうすると……ご主人が鰻を焼く良いにおいが……♪♪♪

女将さんは鰻の重箱を用意しつつ…香のモノの準備を……

そう…もう直ぐに……待望の鰻が姿を現す訳です……

の状況も暫し…と言う事で…ご主人が鰻を上げてきました……非常に素晴らしい鰻が目の前に!

ここから、鰻の串が外されていくのですが……鰻の匂いと焼きの香ばしさを目の前にしつつ……ああイヨイヨかと♪

そして……ようやくご飯の上に鰻が載せられて……

(・▽・)/ おまちどうさま


(●^o^●)うまい♪ 

ただそれだけになってしまう所に「鰻」の魅力(魔力)が有る訳ですが……(w

東京を出発したのが10時前〜鰻を捌きだすのが11:40分前後〜鰻登場@13:00

これだけしても美味しい鰻を食べたい!と言わせるのが、∈(・◎・)∋ の底力であると共に日本人の心を揺さぶる何かがあるのでしょう?


① 鰻重のウナギは通常の横向き二連では無く、縦置きの二連半で置かれるもの
② ウナギの焼きはやや強目、その焼き加減とウナギの身の甘さを両方楽しむべき
③ 井戸水で炊いたご飯はやや硬めの出来
④ 香のモノの山椒が非常に美味

と言う感じでありました。

都内の「尾花」「野田岩」の綺麗にムラなく均一で甘いウナギの系統では無く

どちらかと言えば浅草などの強めの系統を感じるところでもありますね♪